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ビートルズが影響を受けたアーティストとは
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ビートルズが影響を受けたアーティストとは

私たちが憧れるアーティストも、それぞれが誰かの影響を受けています。

あの有名なビートルズでさえも影響を受けたアーティストがいます。

今回はそのお話をしていこうとおもいます。

誰の影響も受けなかったミュージシャンなど存在しない

洋の東西やジャンルを問わず、どんなミュージシャンであっても、誰の影響も受けずに音楽を制作したり演奏したりしたアーティストはいないでしょう。

数少ない例外としては、モーツァルトがそうかもしれません。

何しろ彼は、3歳のときからチェンバロを弾き始め、5歳のときには自分の作品を完成させていましたから。

もちろん、正当な音楽教育は受けていましたが、彼にとってはほとんど無用のものだったでしょう。

しかし、彼のようなケースは極めて例外的だと思います。

どんな偉大なアーティストであっても、必ずあこがれたり、影響を受けたりしたアーティストが存在します。

ビートルズも例外ではありません。

今回は、多くのアーティストの中でも、特に彼らに大きな影響を与えたアーティストたちについてお話しします。

1950年代のイギリスの音楽シーン

この話題についてお話しする前に、ビートルズが少年期から青年期を過ごした1950年代のイギリスの音楽シーンについてお話しします。

彼らの少年時代は第二次世界対戦が終わった後で、イギリスは戦勝国ではあったものの、ドイツ軍の空襲を受けてほとんどの都市は壊滅的な打撃を受けていました。

そこに流れ込んできたのがアメリカ音楽です。

アメリカは、本土が荒廃することはなかったため、戦後の豊かな生活を満喫していました。

さまざまなジャンルのポピュラー音楽が流行していましたが、それらが一気にイギリスに流れ込んできたのです。

少年時代のビートルズが最初に影響を受けたのはアメリカ人のハンク・ウィリアムズなどが演奏していたカントリーミュージックでした。

彼らが生まれ育ったリヴァプールは港町で、アメリカ人の船員がアメリカの文化や音楽をどんどん持ち込んできたのです。

それらは、少年だった彼らにとってはとても刺激的でした。

しかし、まだこの時点では、彼らが自分で演奏しようというところまではいきませんでした。

ビートルズは誰の影響を受けたのか?

1950年代後半の彼らが青春を迎えていたころに、大きな影響を受けた音楽があります。

そうです、ロックンロールです。

ビートルズの4人が少年時代だったころ、すなわち1940年代後半から50年代前半ごろは、ちょうどロックンロールが誕生したころです。

ロックンロールの起源には諸説ありますが、もともと黒人が演奏していたリズム・アンド・ブルースに白人のカントリーミュージックが合体して誕生したというのが有力な説です。

そのころは人種差別がひどかったのですが、音楽の世界ではいち早く人種の壁を乗り越えていたのです。

エルヴィス・プレスリー

ビートルズに影響を与えたアーティストとして、まず、この男を挙げないわけにはいきません。

少年期のビートルズに強烈なインパクトを与えたのが彼です。

1956年4月初めにジョン・レノンは、プレスリーの「ハートブレイク・ホテル」がラジオから流れてくるのを聴きました。

それまで彼は、白人の音楽といえば、フランク・シナトラのような美しい歌声で歌うものだと思い込んでいました。

しかし、プレスリーはそんな常識を打ち破り、黒人のようなブルージーでヒーカップ唱法と呼ばれるしゃくりあげるような歌い方で、深いエコーのかかったボーカルを聴かせたのです。

少年だったジョンは、完全にノックアウトされてしまいました。

もちろん、他の3人も同様です。

プレスリーは、アメリカの若者だけでなく、イギリスの若者たちも熱中の渦に巻き込んだのです。

ポスターやレコードのジャケット写真、雑誌などのプレスリーの写真を見て、ダックテールと呼ばれる前髪を高く盛り上げたヘアスタイルをみんながまねしました。

やがてビートルズは、アメリカでも大成功を収め、あこがれのプレスリーに面会できました。

しかし、スーパースターとなった彼らですら、プレスリーの前では借りてきた猫のようにおとなしかったのです。

リトル・リチャード

プレスリーと同じくらい強い影響を与えたアーティストとしては、リトル・リチャードが挙げられます。

彼は、黒人のロックンローラーでしたが、彼の「ロング・トール・サリー」は、プレスリーと同じように4人の少年たちに強烈なインパクトを与えたのです。

ジョンは、リチャードが黒人であることに新鮮な驚きを覚えました。

それまで彼は、ロックンロールといえば、プレスリーのような白人が歌うものだと思い込んでいたのです。

しかし、リチャードが黒人であることに気づき、彼はブラック・ミュージックに深く傾倒していきます。

これまた他の3人も同様でした。

彼の天井を突き破るようなハイトーン・ボイスは、特にポール・マッカートニーに強い影響を与えました。

彼がプレスリーと決定的に違った点は、シンガーソングライターであったということです。

チャック・ベリー

ロックンロールを誰が始めたのかについては諸説があり、誰か1人と特定はできません。

しかし、チャック・ベリーは、間違いなくそのうちの1人であるといえるでしょう。

彼もやはりシンガーソングライターで、自分で作詞作曲し、ギターを演奏しました。

特にジョンは彼を深く敬愛しました。

「ロックンロールを別の言葉で言い換えるとすれば、チャック・ベリーだ」とまで語っているほどです。

彼は、ステージ上のパフォーマンスにも長けており、アヒルのような歩き方をしながらギターを演奏したりしました。

テレビが普及し始めたことも彼のパフォーマンスに影響を与えました。

それまで音楽といえばレコードやラジオから聴くだけだったのですが、聴衆は、テレビでミュージシャンの実際の演奏を観られるようになったのです。

彼はそれを巧みに利用し、派手なパフォーマンスをすることで、聴衆の耳だけではなく目を引きつけることに成功しました。

アーティストは、サウンドだけではなくパフォーマンスも重要なのだということを気付かせてくれたのです。

さらに、彼の歌詞にはストーリー性があり、まるで映画のシーンを観ているかのような印象を受けました。

ジョニー・B・グッドはその代表といえる曲です。

これまたビートルズに多大な影響を与えたのです。

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